パワーストーンと呼ばれる石に多い
水晶をはじめとする
○○クォーツ
○○カルセドニー
○○アゲート
○○ジャスパー
実は全て二酸化珪素からなる「石英グループ」で
水晶もカルセドニーも
成分や結晶の仕方も同じなのです

ただし
石英や水晶(クォーツ)は
隙間が殆ど無い構造の顕晶質であり
カルセドニーやアゲート、ジャスパーは
小さなミクロな結晶が集まっている潜晶質です

なので
本物のクォーツは染色処理が出来ず
表面にコーティングしたり、クラック(ひび割れ)に吸い込ませたりの染色など
基本的に見て分かる染色しか出来ません
ただし、ガンマ線を当てたり加熱処理により色調を変化させる事は出来ます

クォーツとは違って同じ石英グループでも
カルセドニーやアゲート、ジャスパー(以下カルセドニーと呼びます)は
ミクロの隙間が沢山あるので容易に染色できてしまうのです
人工的な処理により様々な色の石が生み出され
名前をつけられて販売されています

ビーズ加工は彫刻に長けた中国などで行う場合が多く
中国では人工処理により美しく見せる事に
天然のままの色を好む日本人ほどの抵抗はありませんし
ガラスでなければ処理をしていても『天然石』と言ってしまいます

『天然』=naturalでなく
『天然』=人工鉱物ではない
との認識なのです

アメリカなどは未処理の石はnaturalと表記しています
もちろん鑑別で処理が見つかる場合もありますが・・(泣

天然の色・・にこだわるのであれば
『天然石ですか?』ではなく
『染色や加熱・照射などの処理をしていませんか?』と聞くと
天然色かどうか知識のある店なら教えてもらえるでしょう

また、水晶を溶かして不純物を取り除き固めたものは
「熔練水晶」と呼んだりしますが、結晶していないのでガラスです

合成水晶は人工的に水晶を大きく結晶させたもので
偏光器を使った簡易な鑑別では天然との差はありません
人工的に結晶させたものは板状に作られ内包物が無いため
顕微鏡観察などにより判別したりしていましたが
数十万〜数百万という極透明な水晶の美しい丸玉では
人工的に微細な内包物をわざと入れて天然としたり・・
なので現在ではフーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)という機械により
判別するのが最も確実とされておりますが
大変高価な機械であるため
ごく僅かなラボ(鑑別機関)にしか導入されておりません
数万からする水晶の透明な丸玉の鑑別は信頼のおける研究所の鑑別かを確認しましょう

個人的には
水晶は人工のクラックによる虹や内包物(インクリュージョン)は
天然の証として重要だと思いますし
パワーもあると思います
そのような石にこそ 天然石の魅力を感じますが、残念なことに
人間同様、外見の美しさだけで好まれる偽物が多く存在しています。
 

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